離職や人材確保の困難は世代間ギャップにある?
塗装業界の人材不足と人間関係
様々な分野で専門の人材が不足しているところは少なくありません。
最近では、工業高校から全く別分野の専門学校や大学へ進学するといった傾向も見受けられます。
また、近年の働き方改革や職場への価値観も変化が激しく、特に塗装などの専門職分野は敬遠される傾向にあるのではないでしょうか。
今や働き手が注目するのは、給料や待遇だけではありません。
どこの業界でもそうですが、従業員が不足してしまう原因のひとつに、人間関係という側面があります。
そのため、こういった専門職は精神的に持たないという理由で離職するケースがよくあります。
もちろん怒られたから辞めるなどと、あまりにもいい加減な理由で辞める者も少なからずいます。
上司の言動や行為がパワハラに近い、それに対して会社が守ってくれないなどもよくあげられています。
パワハラ行為は人材不足の原因の一つ
近年、女性に対するパワハラ・セクハラ行為は大きな問題となりやすくなっていますが、男性間でのそういったトラブルはまだまだ当たり前のように思われている風潮も残っています。
そのため、若手側も教育する側も、職人の世界では当たり前だと思ってしまっている人も多いです。
そういった誤解から離職しやすい環境になっていたり、また人手がなかなか集まらない要因のひとつにもなっています。
教育者と若手との間の関係を良好なものに、かつ若手を良い人材を育て上げるためには社員全体の意識を変えることが大切です。
最近の若手が仕事に対して不真面目ではないか、先輩に対して敬意がないととらえてしまうことも多いでしょう。
確かに、上司に対する挨拶や態度など基本的なことは非常に大切であり、若手も敬意を払うのは当たり前のことです。
しかし、敬意を払わせるために若手にきつく当たる、教育者側が自身の価値観を押し付けすぎるなどでは関係は悪化してしまいます。
新しい人材を入れる前に、既存の従業員を、若手に慕ってもらえるような教育者へと育てていくことが必要なのではないでしょうか。
考えは価値観は時代の流れによって変化する
仕事に対する価値観が世代間で大きくギャップがあるのは、時代の流れのひとつです。
学校教育や親の躾の基準など、世相が強く影響するため、ギャップが大きければ教育者側も戸惑うことが多いでしょう。
そういった面を逆に利用して、最近の若手の傾向にアピールするのも、人材確保の手段です。
そして、教育者へのフォローや指導指針など、若手ばかりではなく指導する側にも力を入れていくことで、少しでもそのギャップを埋める近道になるでしょう。
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